教育委員会に営業をする人のブログ

地方自治体や学校に営業活動をしています。地方自治体への営業の仕組みや、教育業界について書いていきます。

地方の教育委員会に営業をする場合には複式学級を意識しろ

複式学級という言葉を知っていますか?

複式学級とは、

複数の学年が同じクラスで学ぶ

形式のことです。

 

地方の教育委員会を営業していると、

複式学級である学校に出会うこともあります。

つまり、教育委員会を営業するものとして

複式学級について知っておく必要があるのです。

 

今日はそんな複式学級についてお話します。

 

 

複式学級とは?

地方の教育委員会に営業をする場合には複式学級を意識しろ

先程も述べたとおり、複式学級とは

複数(2つ以上)の学年が一緒学ぶクラス

のことです。

 

複式学級になる人数には、決まりがあります。

16人以下である場合には、2学年から構成される複式学級を編成することができます。

 

例えば、小学校2年生が5人・3年生が6人の場合には、合計11人の複式学級を編成できます。

 

小学校1年生が対象の場合には、この上限が8人になります。

参考:学級編制の仕組みと運用について(義務)

 

生徒の人数が少なくなることが、複式学級という

形式をとる理由の1つではあります。

 

また、先生の確保という問題も複式学級になる1つの理由でしょう。

離島などにも学校は存在しますが、先生の人数を十分に確保できないという問題が離島の学校にはあります。

そのような場合に、複式学級を用いることがあります。

 

複式学級のメリットを活かす

前回の記事でお話した長崎県の研修で、複式学級の話題が挙がりました。

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離島から研修に参加された先生の質問でした。

複式学級における英語教育はどのようにすればよいでしょうか?

講師の先生の回答が、英語以外の教科でも活かすことができる

感じたため紹介します。

 

学年の見通しを持った指導が可能

地方の教育委員会に営業をする場合には複式学級を意識しろ

2つの学年を指導するため、先生の教材研究は2倍になります。

これはとても大変なことです。

しかし、2つの学年をみているからこそ、

 

ここは前の学年で習ったから復習をさせよう

来年ならうことにつながるからポイントにしよう

 

など、学年間の連携を意識した指導が可能になります。

1つの学年のみを担当していると、なかなか他の学年とのつながりを意識する機会はありません。

特に、復習は意識できても予習は意識しづらいでしょう。

 

予習を含めた学年の見通しを持った指導ができる点は、複式学級のメリットの1つです。

 

他の学年の教材も使用できる

地方の教育委員会に営業をする場合には複式学級を意識しろ

英語でいると、道案内を取り扱った単元は

小・中・高どの学齢でも出てくるそうです。

 複式学級だからこそ、道案内という共通の題材を利用して

他の学年の生徒同士が一緒に授業を受けることができます。

 

地域の特性を活かした指導ができる

地方の教育委員会に営業をする場合には複式学級を意識しろ

人数が少ないことをメリットと捉えると、

地域の特産品や自然を活かした教材は作りやすい

と講師の先生は仰っていました。

 

たしかに、例えば理科の授業。

校外の自然を観察させようと考えた時に、

人数が多いと校外にでるだけで一苦労です。

複式学級を編成している学校は、人数が少ない分、

校外での統率もとりやすくなうでしょう。

 

このように人数の少なさをメリットとし、

地域に溢れる教材を複式学級では目一杯活用すればよいのです。

 

複式学級におけるICTの活用

地方の教育委員会に営業をする場合には複式学級を意識しろ

複式学級においては、ICT教材を最大限に活用し、

生徒にとっても先生にとっても充実した授業をつくることができます。 

 

個別配信の活用

これは、一度に複数の学年を見る必要のある複式学級の先生にとっては助かる機能です。

この子にはこの問題、あの子にはこっちの問題

というように配信をすることができます。

どうしても複数の学年を担当すると、授業の進み具合に影響がでてしまいます。

ICTを活用することで、複式学級であっても学校にあわせた進度で

授業を展開することができるのです。

 

学習履歴の活用

また、学習の履歴が残るため

生徒の理解度を確認しながら授業をすすめる

ことができます。

 

営業先の複式学級の声

私の営業先にも複式学級 がありますが、

学習履歴の機能を活用してくださっています。

異なる学年だからこそ、全体で同じ授業を展開することはできないのです。

どうしても、生徒に待ってもらう時間が発生してしまいます。

そんな時にICTを活用することで、

待ち時間の軽減にも繋がりますし、

基本的な説明はICTで行えるため、より必要な支援を先生が行える

仰ってくださいました。

例えば、学習履歴から躓いている問題をピックアップして

説明してあげる、などを行っているようです。

 

 

まとめ

 いかがでしたか?

このように複式学級ならではの授業を展開することができます。

これを知らずに教育委員会に対し、

東京ではこんな授業をしている

などと営業したところで響かないですよね?

 

それぞれの地域にあった教育のスタイルがあります。

地方に行けば行くほど、複式学級は当たり前に存在します。

そのことを意識して、教育委員会には営業をするようにしましょう!