教育委員会に営業をする人のブログ

地方自治体や学校に営業活動をしています。地方自治体への営業の仕組みや、教育業界について書いていきます。

教育の新しい施策が多くでている中で営業としてすべきは?

教育の新しい施策が多くでている中で営業としてすべきは?01

本日は、最近営業活動をしている中で、

柴山プランについてどうお考えですか?

という話を、学校や教育委員会ではなく、販売店の方からいただきました。

また、英語の試験などを始め、様々な教育的施策の話が世の中を騒がせています。

 

この記事では、私が普段営業活動をしていて、

最近の教育の施策と学校現場では乖離がある?

そんな中で教育業界の営業職は何をすべきか?

というお話をします。

 

筆者は現在、新卒から大手教育系企業に勤めて4年になるため教育業界や学校への知識は豊富です。学校や教育委員会へ営業を行う部署に配属され、静岡県を中心に営業活動をしています。商材は今流行りのタブレットで学習するソフトです。そのため、学校におけるICT環境の整備(1人1台のタブレットなど)についても知見があります。月に10~20件ほど学校の関係者との商談や飛び込み営業を行っていますので、参考になるかと思います!

 

 

柴山プランとは?

教育の新しい施策が多くでている中で営業としてすべきは?02

今回、販売店の方からいただいたお話、柴山プランとは文科省が示す、

これからの学校の学びのあり方のことを指します。

 

www.mext.go.jp

 

ここでは、

  • 1人1台のタブレットを活用しよう
  • AIを活用しその子に最適な問題を出題しよう
  • デジタル機器を駆使して遠隔地の学校とも交流ができるようにしよう

などのことが記載されています。

 

ようするに、現在流行っているICT教育の

最終的な目指す姿

ということになります。

例えば、

AIを駆使して子どもたちに最適な問題を配信する

ということが本当にできるようになれば、

子ども本人にとっても、効率よく苦手な問題を克服できますし、

先生にとっても、空いた時間をより子ども本人と向き合う時間に

使うことができます。

 

また、子どもたちが社会に出てから仕事をするにあたっては、

当たり前のように情報機器を使用します。

普段、学校で使用しているノートや鉛筆よりも、

会社ではパソコンと向き合っている時間のほうが長い

のではないでしょうか?

 

そういったことからも、

柴山プランのように、ICT機器を活用した教育が早期に実現されるのが

日本の教育にとって理想であると言えます。

 

最近の教育の施策と現場の乖離

教育の新しい施策が多くでている中で営業としてすべきは?03

このようなこともあり、先日の販売店の方は、

教材メーカーである弊社に柴山プランのお話をくださったのだと思います。

 

私が一通り教材の話を終えると、

その教材は柴山プランにどうつながりますか?

AIとか搭載する予定ありますか?

と質問をしてくださいました。

 

まったくもって間違ってはいません。

が、私は強い違和感を覚えました。

 

現場で求めている人っている?

 

よくよく話を聞いてみると、販売店の方も

柴山プランをフックに営業活動を行っているが、教育委員会や学校ではまったく話題にならない。

今後の方向性も悩んでいるため、今回、お話をしにきた

とのことでした。

 

販売店の方のこの一言を聞いて、少し安心しました笑

これを言わずに、柴山プランを武器に話をどんどん進められたら、この販売店とは一緒に仕事ができないなと感じていました。

 

なぜか。

 

学校現場の視点がまったく入っていないからです。

 

時代の流れもあり、沢山の教育的施策が打ち出されています。

英語教育・プログラミング教育・ICT教育などなど。。。

 

しかし、これら全てを完璧にクリアしている学校が、全国にどれだけあるのでしょうか?

 

このような施策を考えるにあたり、参考にされる学校や教育委員会というのは、

全国的にもかなり進んでいる、先進的な取り組みをしている学校です。

当然、このような学校を目指していくべきなのですが、

このようなモデル校を標準であるとして話をしてはいけません

 

その場合、プランや施策だけをみて、現場が置き去りになってしまいます。

タブレットの教育現場への普及、という意味では下記の記事が現実を表しているかな、と思います。

www.itmedia.co.jp

 

残念なことではありますが、まだまだ1人1台のタブレットを実現するには程遠い状況なのです。

 

営業としてすべきことは?

教育の新しい施策が多くでている中で営業としてすべきは?04

とはいえ、そんなことはわかっている。

この状況で営業としては何をすべきかが知りたいんだ!!

という方が大半でしょう。

 

私が意識しているのは、

学校現場へは、現在のPC教室の環境で使用できる教材を提供する

世の中の流れとして柴山プランのような教育的施策は頭の中に入れておく

の2つです。

 

学校現場へは、現在のPC教室の環境で使用できる教材を提供する

こちらについてですが、

現在の学校から、1人1台のタブレット環境へいきなりジャンプアップすることはおそらくないと思われます。

タブレットが学校へ広がって行く場合にも、1校につき数台づつなど、

徐々に、ゆっくりと、なはずです。

 

その段階段階にあわせて、このような使い方が授業でできますよ?

現状、このような状況ということは次はここが困っていませんか?

と、学校や教育委員会の立場にあわせた提案をすることが営業としては必要です。

 

あくまでも見るのは、プランではなく現場である、という姿勢です。

この姿勢を続けていると、いざ、柴山プランのような環境に移行する際に、

実はうちの学校もいよいよ。。。

と、お客様のほうから相談がくることでしょう。

 

世の中の流れとして柴山プランのような教育的施策は頭の中に入れておく

難しい部分ではありますが、

営業として世の中の進む方向を知っておく必要もあります。

 

私は、柴山プランのことはまったくもって批判していません。

むしろ大歓迎です。そんな教育をやりたいです!

 

けれど学校の現場とは乖離がある。なので、現場に寄り添っていくのが営業としてのスタンスである。

という話なのです。

 

このようなモヤモヤを一番感じているのは、

学校の先生のはずです。

先生自信は、タブレットやパソコンを使用することはできるでしょう。

先生も家に帰れば、パソコンで検索などをしていたり、自身のスマホにたくさんのアプリをインストールしていることでしょう。

 

ICT機器って便利だな、と先生も普段感じながら生活しているはずです。

そんな先生方と同等に教育におけるICT活用の便利さを話すことが、営業には求められます。

従って、柴山プランのような施策のことは知っておく必要があるのです。

 

加えて、先生という生き物は真面目です。

上が示す方向性というのは、実行できるできないに関わらずチェックは必ずしています。

お客様がチェックしていることですので、営業もチェックしなければいけませんよね?

 

まとめ

教育の新しい施策が多くでている中で営業としてすべきは?05

いかがでしたか?

理想と現実に大きな乖離があるのが、現在のICT教育の実情であります。

 

営業の話をする時は常に現場の視点で!

しかし、柴山プランなどの施策へは理解を示し、未来の教育へ夢をみる

 

これが、教育業界の営業職には求められるのです。